日立市折笠町の胃腸外科・内科・外科、豊友館、居宅支援事業所

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ピロリ菌検査

ヘリコバクターピロリ菌について

従来、胃の中は強い酸のため、口から入る微生物は生存し続けることができず、無菌状態であると考えられていました。1982年にヘリコバクターピロリ菌(以下ピロリ菌)が胃粘膜から分離培養され、それ以来多くの研究がなされてきました。(参照元はこちら
ピロリ菌の多くは小児期に感染がおこると言われており、感染経路はいまだ特定されていませんが、食物や飲み水によるとも言われています。

ピロリ菌に関連のある疾患について

日本ヘリコバクター学会の2016年のH. pylori感染の診断と治療のガイドラインでは、「ピロリ菌感染症」という疾患名のもと、全ての感染者の除菌を推奨するとされています。以下、ピロリ菌に関連のある消化器疾患を中心に解説します。(こちらもご参照ください。※外部サイト:日本ヘリコバクター学会)

胃十二指腸潰瘍

潰瘍の治療には、胃酸分泌を抑える薬や胃粘膜保護の薬などが用いられますが、潰瘍が再発するケースもあります。特に症状が無くなった時点で患者さま自身の判断で薬を止めた場合には再発が繰り返されているため、基本的にはここで治療終了ということになりません。ピロリ菌除菌により再発を抑えられる可能性が高まることから、ピロリ菌除菌が潰瘍治療の第1選択となっています。

胃MALTリンパ腫

ピロリ菌除菌により経過を追跡しています。

慢性胃炎(萎縮性胃炎)

慢性胃炎(萎縮性胃炎)の原因の多くは、ピロリ菌感染が関わっています。

その他

胃過形成性ポリープ、機能性ディスペプシア、逆流性食道炎、消化管以外の疾患などでもピロリ菌感染との関係が検討されています。

ピロリ菌感染の診断について

ピロリ菌感染胃炎を診断するのに、内視鏡検査を先に実施することが決められています。
感染の診断および除菌治療の対象は「内視鏡検査によって胃炎が確定された場合」となっております。
これには、胃がんのチェックという重要な意義があるため、おおよそ過去6カ月以内に胃内視鏡検査が行われている必要があります。
なお、ピロリ菌の検査法には内視鏡を用いる検査と用いない検査とがあり、現在6種類の方法があります。内視鏡を用いる検査は、胃粘膜の他の組織学的検査が確認できる一方でピロリ菌感染診断の偽陽性や偽陰性があること、内視鏡を用いない検査は、簡便である一方で組織学的検査ができない、という長所・短所があります。特に除菌後の判定には、これらを組み合わせることにより診断の精度を上げています。